留学体験談

ブラッドフォード大学で紛争、安全保障、開発学を学ぶ

E.Y.さん

ブラッドフォード留学中にフィールドワークでアフリカへ、卒業後はニューヨークで国連のインターンシップを経験されたE.Y.さん。留学の準備から現地での生活、帰国してこれからの予定まで、盛りだくさんのインタビューをご紹介します。

  • 専攻名:紛争、安全保障、開発学 Conflict, Security and Development MA
  • 留学期間:2012年8月〜2013年12月
  1. 第1回 留学を振り返って:留学生活編
  2. 第2回 フィールドワーク&インターンシップ:フィールドワーク全体について
  3. 第3回 フィールドワーク&インターンシップ:リベリアについて
  4. 第4回 フィールドワーク&インターンシップ:南スーダンについて
  5. 第5回 フィールドワーク&インターンシップ:国連インターンについて

第1回 留学を振り返って:留学生活編

 留学にいたるまでの経歴を教えてください。

2004年~2008年 フェリス女学院大学 国際交流学部
2008年~2012年 東京大学 国際政治 修士課程
2010年~2012年 外務省 情勢分析員(2年契約)

 留学を決意された動機は何ですか?

今後、国際協力の分野で働いていくために必要な専門性を高めるためです。

 留学準備の中で、どのようにして情報を集めましたか?

主にbeoそして留学経験のある友人、これから留学する友人に話をたくさん聞かせてもらいました。

 留学先の国としてイギリスを選んだ理由、
 またブラッドフォード大学に決めた理由を教えてください。

イギリスを選んだ理由は、金銭的な面を含めた準備のしやすさがあったからです。米国留学と比べると受験しなければいけない試験がIELTSのみであったこと、また期間が一年で留学費用も抑えられるため、イギリスへの留学を決めました。

ブラッドフォード大学を選んだ理由は、正直、第一志望はスタディーツアーとインターンシップが必須のヨーク大学戦後復興コースでした。出願もしましたが、結局、IELTSのスコアが足りず、条件付き合格しか得ることができず断念しました。それでもブラッドフォード大学を選んだのは、アフリカへのスタディービジットがあること。総合的に平和構築、国際政治、安全保障を学べるカリキュラムがあったからです。


(写真:キャンパス内の芝生)

 留学準備で最も大変だったことは何でしたか?

3点あります。

  • 仕事をしながらIELTSの勉強をして、大学に出願し、奨学金などの応募を含めた手続きを進めたこと。
  • 結果、すべての奨学金に落ちたこと。
  • 退職後一か月で、ビザの取得、現地でのお金の管理方法の検討、一人暮らし先の引っ越しを、出発2日前に終えたこと。

 beoの留学サポートを利用したことで、よかったと思うこと/可能になったと 思うことがあれば教えてください。

beoの留学サポートでは、留学先の情報を得られました

各大学が留学フェアに参加し、直接大学の職員の方とお話ができたことがよかったです。

 ブラッドフォード大学のおすすめしたいところを教えてください。

<クラスメイト>
クラスメイトの国籍が多種多様で、国際関係で扱う紛争や難民などの問題を個人の体験談として授業で共有してくれたクラスメイトには感謝しています。また、途上国でフィールドワークを行う時も、出身国のビザ取得に必要な受け入れレターを書いてくれる機関をクラスメイトから紹介してもらったりと、とても助けてくれました。

<授業内容>
形式: 私が出席した授業は、主に最初に講義を受け、その後、20分程度クラスメイトと意見を言い合い、結果をみんなの前で発表して共有するというのがほとんどでした。

カリキュラム: 必須のコースは、安全保障とジェンダーでした。その他、修士論文で書きたいテーマをあらかじめ想定して、出席したほうが良いと思われる授業(宗教と紛争、アフリカ政治、平和構築、平和維持)に出席しました。

<大学施設>
寮: フラットにもよりますが、新築でとてもきれいです。暖房もしっかりあったかく、部屋の電球が切れれば係の人に連絡するとすぐ取り替えてくれます。

図書館: 主要なジャーナルに無料でアクセス、ダウンロードできるのが最大の魅力です。ちょうど中が改装されて、とてもきれいになりました。パソコンの数は少ないですが、ノートパソコンの貸し出しをしています。グループワークの時はパソコン、ホワイトボード付の部屋をオンラインで予約することができます。

アトリウム: ハブと呼ばれる、日本でいうところの教務課や事務室が入っている建物の一階のアトリウムには本屋、カフェ、売店そしてイスとテーブルがあり、集合場所としてよく利用しました。


(写真:アトリウム)

学食: 一応あります。が、営業時間が短く、料金も高く、周辺にあるファストフードやインドカレーレストランなどを利用したほうが、値段も味も納得できるのではないかと思われます。

共有スペース: 平和学がはいっている建物の一階にイス、テーブルがある共有スペースがあり、そこでお昼を食べたり、グループワークをしたり、エッセイを書いたりすることができます。


(写真:共有スペース)

<街の様子>
大学から徒歩10分、もしくは無料バスで5分のカークゲイトというショッピングモールがあります。そこで洋服、日用雑貨は一通りそろいます。そのすぐ近くには中華食材店、市場、大型スーパーがあり、ねぎ、インスタントラーメン、しょうゆ、米、だしなど、日本食に必要なものもそろえることができます。大学のすぐ近くには24時間のコンビニ、日本食(少し)も置いてある中華食材店もあります。

<その他>
学校内にはバーがあって騒ぐことができます。ハロウィーンやクリスマスの時期はおもいっきりはじけています。

 学校での1年の流れを教えてください。

2012年 8月 語学コース入学
  9月 修士課程 第一学期開始
  11月 エッセイ 3000語 提出
  12月 アフリカンスタディービジットの応募
    下旬 一学期終了 冬休み
    アフリカンスタディービジットの準備開始 黄熱病などの注射をうける
    有志でリベリアの学校に本を寄付するため募金活動
2013年 1月 第一週 エッセイ 最低3本提出 (一つ3000語)
    下旬 第二学期開始
  2月 アフリカンスタディービジット開始:2週間 リベリアへ
  3月 下旬 春休み
    インターン先を本格的に探し出す
  4月 授業再開
    下旬 エッセイ提出 最低3本提出 (一つ3000語)
  5月 修士論文のためフィールドワーク準備開始
    有志で平和学コース40周年記念シンポジウム開催
  6月 修士論文のプラン提案(2000語)
  7月 修士論文のためフィールドワーク開始 南スーダン
    修士論文 執筆開始
    すこし就職活動を開始、応募、面接を受ける
  8月 指導教官に修士論文の下書きを提出 アドバイスを受ける
  9月 修士論文提出
  10月 インターン開始 ニューヨーク
  12月 インターン終了 修士課程修了式

※アフリカンスタディービジット、フィールドワーク、インターンシップなどは必須ではありません。

 留学された大学での留学生活を通して得たスキルや体験などで、
 日本で学んでいては手に入らないと思えるものは何ですか?

著名なジャーナルの編集長による講義は、日本では体験できないと思います

最先端の講義内容: 日本で修士を修了しましたが、ブラッドフォードでの講義内容はより最新のアカデミックな議論がふんだんに取り入れられていました。また著名なジャーナルの編集長をされている方が教授陣におられるため、その方から講義を受けれることは日本では体験できないと思います。

修士論文の書き方についての講義: 引用から計画の仕方、分析の仕方を3時間でしたが、講義として体系だって教えていただく機会があります。これも日本の大学院では得ることができなかったため、貴重な経験でした。


(写真:学校周辺)

 留学経験は、今後の人生(お仕事や私生活)にどのような影響を及ぼすと 思われますか?

初めて英語圏で生活することで、自分の英語力の弱点を把握できたこと、そして可能性も少しですが感じることができました。そのため、海外勤務に焦点をあてて就活しようという思いを新たにすることができました。また、専門性も高めることができたと思います。

 そのほか留学での一番の思い出、印象に残っていることがあれば教えてく ださい。

防衛相やNGOなど様々な場所を訪問し、意見交換できました

やはりアフリカンスタディービジットでリベリアを訪問したことです。私は当初、大学主催なので、あまり大きな機関は訪問しないだろうなと思っていました。しかし、コーディネーターさんや大学のネットワークのおかげで国連PKOミッション、防衛省、政府要人、女性や子ども兵をサポートするNGO、シンクタンク、大学など多種多様な場所を訪問し、意見を交換することができたのはとても大きな経験でした。

また、帰国後、疲れで3日間入院したことも良い思い出です。NHSというイギリス政府の公的医療サービスで個室、点滴、食事のサービスを無料で受けたのは良い経験でした。2キロ落ちた体重を回復するまで少し大変でしたが、その後6月から再び南スーダンでフィールドワークを実施できるまで回復しました。

 今後の予定(就職、もしくは進学等)について教えてください。

国連ボランティアなどを含めた国連への応募、外務省の海外勤務の契約社員、青年海外協力隊を目標に就職活動をする予定です。

 今後、留学を目指す方へのメッセージをお願いします。

留学準備は大変かもしれませんが、私は準備が大変であったからこそ(正直、4年かかりました)、留学生活での一般的に言われる苦労(銀行口座の開設など資金管理、スケジュールの立て方、寮の手続き、エッセイ、ネットワーキング、アフリカンスタディビジットの準備等)を楽しみながらこなすことができました。留学準備期間にたまったストレスを授業に出ること、エッセイをかくこと、インターンやフィールドワークを探し、実施することで解消していきました。 修士課程は1年と短いですが、いろんな機会を自分次第で獲得することができると思います。